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憲法 統治 (H27-6) 


司法権の限界に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らし、妥当でないものはどれか。


1 具体的な権利義務ないしは法律関係に関する紛争であっても、信仰対象の価値または教義に関する判断が前提問題となる場合には、法令の適用による解決には適さず、裁判所の審査は及ばない。

2 大学による単位授与行為(認定)は、純然たる大学内部の問題として大学の自律的判断にゆだねられるべきものであり、一般市民法秩序と直接の関係を有すると認めるにたる特段の事情がない限り、裁判所の審査は及ばない。

3 衆議院の解散は高度の政治性を伴う国家行為であって、その有効無効の判断は法的に不可能であるから、そもそも法律上の争訟の解決という司法権の埓外にあり、裁判所の審査は及ばない。

4 政党の結社としての自律性からすると、政党の党員に対する処分は原則として自律的運営にゆだねるべきであり、一般市民法秩序と直接の関係を有しない内部的問題にとどまる限りは、裁判所の審査は及ばない。

5 地方議会議員の出席停止処分は、除名とは異なり議員の権利行使の一時的制約にすぎず、議会の内部規律の問題として自治的措置にゆだねるべきであるから、裁判所の審査は及ばない。



解答 1


テキストP247~272


本問も単純な条文知識問題です。正確に押さえているか確認しておいてください。


1 誤

第77条2項 

検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。

「国会」ではなく、「最高裁判所」である。

2 誤

第78条

裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。

「裁判による心身の故障のために職務を執ることができない決定」がされた場合も罷免されうる。

3 誤

第79条第5項

最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。

「下級裁判所」ではなく、「最高裁判所」である。

4 正

第80条

下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。

5 誤

第82条2項

裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。

「行わなければならない。」ではなく、「行ふことができる。」である。



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