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行政法 行政手続法 (H26-12)


許可の申請手続において、行政庁Yは審査基準を公にしないまま手続を進めて、結果として申請者Xに許可を与えなかった。この事例に関する次の記述のうち、行政手続法の条文に照らし、正しいものはどれか。


1 Yは公聴会を開催してXの意見を聞く法的義務を負うことから、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。

2 行政庁が審査基準を公にすることは努力義務に過ぎないことから、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。

3 Xは情報公開法*に基づき情報公開請求をして審査基準を閲覧できることから、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。

4 審査基準は、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りることから、Xが審査基準の提示をYに求めなかったのであれば、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。

5 審査基準を公にすると行政上特別の支障が生じるのであれば、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。


(注)* 行政機関の保有する情報の公開に関する法律


解答 5  


過去問でも頻出の審査基準の定めと公表(行手法5条)に関する基本的な問題なので是非とも正解したい問題です。


テキストP90~91  類似過去問(H13-13、H16-13)


肢1 誤

試験との関係では、特に標準処理期間の定め、情報の提供、公聴会の開催等が出題されていますので、この3種類が「努力義務」であることをまず覚えてしまいましょう。余裕があれば、複数の行政庁が関与する審査の促進(第11条2項)まで覚えましょう。

肢2 誤 肢3 誤 肢4 誤 肢5 正

審査基準とは、申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいいます(行手法2条8号ロ)。

条文にあるとおり、できるだけ審査基準を具体的に定めて客観化し、また国民からもわかるように公にしておく必要があります。

これにより行政がどういう基準で許可するかどうかがわかるので行政の恣意的な裁量権の行使が少なくなり、国民の権利・利益に対する侵害の危険性も減少するのです。

 審査基準の定めは、法的義務です。

 3項にあるとおり、行政は、行政上特別の支障があるときを除き、審査基準を公にしておかなければなりません。

 この審査基準の公表も法的義務です

 これにより国民が処分までの手続の流れを予測することができ、申請手続きの準備もしやすくなります。

 したがって、審査基準を公にしなかった場合は違法となるので肢2~肢4は誤りとなります。また、「行政上特別の支障があるとき」は、例外として審査基準を公にする必要はありません。

5条3項 

行政庁は、行政上特別の支障があるときを除き、法令により申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により審査基準を公にしておかなければならない。




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