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行政法 総論 (H24-10)


次の文章の空欄[ア]~[オ]に当てはまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。


 許認可等の法効果について法律で規定された事項以外の内容が付加されることがある。行政法学上、これを、附款という。附款とは、行政行為の効果を制限するため、行政庁の意思表示の主たる内容に付加された従たる意思表示であると説明されている。

  附款のうち、条件とは、行政行為の効力の発生・消滅を発生[ア]事実にかからしめる附款である。条件成就により効果が発生する[イ]条件と、効果が消滅する[ウ]条件とに区別される。

  許認可等を行うに際し、法令により課される義務とは別に作為義務又は不作為義務を課すことがあるが、これは、負担と呼ばれ、附款の一種であるとされている。条件と負担との相違は、各々の附款に違反した場合の行政処分の効力への影響にあるとされている。すなわち、ある行政行為に付された附款を条件とみると、これが満たされない場合、本体たる行政行為の効力に影響が[エ]ことになる。一方、負担とみると、これが満たされない場合、本体たる行政行為の効力に影響が[オ]ことになる。しかし、条件と負担との区別は実際には困難であるという意見もある。


1 [ア]不確実な [イ]停止 [ウ]解除 [エ]及ばない [オ]及ぶ

2 [ア]確実な  [イ]停止 [ウ]解除 [エ]及ばない [オ]及ぶ

3 [ア]確実な  [イ]解除 [ウ]停止 [エ]及ぶ   [オ]及ばない

4 [ア]不確実な [イ]解除 [ウ]停止 [エ]及ばない [オ]及ぶ

5 [ア]不確実な [イ]停止 [ウ]解除 [エ]及ぶ  [オ]及ばない


解答 5  


[ア]不確実な [イ]停止 [ウ]解除 [エ]及ぶ [オ]及ばない


行政行為の附款のうち、条件と負担についての問題です。テキストに記載されている、それぞれの意味と違いがわかっていれば容易に正解できる問題です。

条件とは、行政行為の効果を発生不確実な将来の事実にかからしめる意思表示をいいます。行政行為の効果を発生させる事実のことを停止条件といい、逆に行政行為の効果を失わせる事実のことを解除条件といいます。

負担とは、行政行為の相手方に対して特別の義務を命じる意思表示をいいます。

許可や認可のように通常ならば禁止されている行為を有効にするような行政行為に付随して行われるものです。

なお、負担は、それを守らなくても行政行為の効果は発生する点が条件や期限と異なります。



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