WEB練習問題 > 憲法過去問 > 憲法 人権 > 憲法 人権 (H19-6類題)

憲法 人権 (H19-6類題) 


外国人の憲法上の権利に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らして妥当でないものはどれか。


1 国家機関が国民に対して正当な理由なく指紋の押なつを強制することは、憲法13条の趣旨に反して許されず、また、この自由の保障は我が国に在留する外国人にも等しく及ぶと解される。

2 日本に在留する外国人のうちでも、永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特に緊密な関係を持っている者に、法律によって地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与することは、憲法上禁止されない。

3 普通地方公共団体が、条例等の定めるところによりその一般事務を担当する職員に定住外国人を採用しても憲法に反しない。

4 社会保障上の施策において在留外国人をどのように処遇するかについては、国はその政治的判断によって決定することができ、限られた財源の下で福祉的給付を行うに当たって、自国民を在留外国人より優先的に扱うことも許される。

5 外国人は、憲法上日本に入国する自由を保障されてはいないが、憲法22条1項は、居住・移転の自由の一部として海外渡航の自由も保障していると解されるため、日本に在留する外国人が一時的に海外旅行のため出国し再入国する自由も認められる。


解答 5 


権利の性質上、日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく保障が及ぶ(マクリーン事件)」

この判例を基礎に、各肢の権利・自由の性質上、外国人に対して等しく保障が及ぶか否かについて検討していけば正解が導けるでしょう。


1 正

指紋押捺を強制されない自由は個人のプライバシー権として憲法13条で保障され、その人権の性質上外国人にも等しく保障される。

2 正

地方における選挙権ならば、国民主権との関係は間接的であるため憲法上許容できる。

3 正

地方公共団体の一般事務を担当する職員は権力的な作用に関わらないので、その職務に定住外国人を採用しても憲法に反しない。

4 正

社会保障を受ける権利などの社会権につき、外国人は第一次的には、自己の国籍を有する国にその保障を求めるべきであり、日本国が限られた財源の下で福祉的給付を行うに当たって、自国民を在留外国人より優先的に扱うことも許される。

5 誤

国際慣習法上、入国を許すかどうかは国家の裁量に委ねられており、入国については、その性質上外国人には人権として保障されていない。

そして、再入国の自由=出国の自由+入国の自由なので、入国の自由が人権として保障されていない以上、同様に人権として保障されていない。

なお、海外渡航の自由は、一般に22条2項の外国移住の自由の一種として保障されていると考えられている。

ただ、問題文にあるように、海外渡航の自由は、居住・移転の自由の一部として憲法22条1項で保障されているという考え方も有力なので、これ自体は誤りではない。




前の問題
次の問題 : 憲法 人権 (H12-3)

問題一覧 : 憲法 人権

WEB練習問題 > 憲法過去問 > 憲法 人権 > 憲法 人権 (H19-6類題)

2018年度講座開講中

こんにちは、ゲストさん

合格ファームとは



クリックして合格ファームのロゴの意味へ